厨房男

こどもの頃に欠乏していた食の体験を取り戻そうとする厨房男の喰う・呑む・つくる・・・のはなし
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特集 キッチン

2020-02-15.jpgおふくろが亡くなって空き家になった実家。

たまに、ここを改装してキッチンが中心のスペースをつくったらどうなんだろ、なんて夢想したりするんだけども、そうした夢想をやけに刺激してくれる今回の特集、BRUTUSの「キッチン」。

 

いちおう、厨房男」っていうブログをやって13年と274日。

以前にも書いたけど、「厨房男」は、ジャン=フィリップ・トゥーサンの『浴室』から着想を得たもので、浴室で過ごす時間かあまりにも快適なために、浴室で生活をしはじめる『浴室』の主人公のように、厨房で過ごす時間かあまりにも愉しくて、ふだんから厨房を居場所にしてるとこから、自ら「厨房男」って名乗り、ほぼ毎日ブログを綴ってる。

 

で、そんなふうな生活をだらだらとしてたら、今回のBRUTUSの特集、「キッチン」では、ぼくに似たような、いやもっともっとガチな話がぞろぞろと出てくる。

いろんなキッチンのスタイルが取り上げられてるんだけど、やっぱりかっこいいなぁって思ったのは、田根 剛×齊藤太一の土壁とガラスと植栽に囲まれた半地下のキッチン。親子で料理に取り組んでるところが写ってるんだけど、こどもたちが踏み台にしてるのが、コルビュジェの「メゾン・デュ・ブラジル」だなんてところが泣かせる。

でも、ほんとうにいいなぁって思うのは、キッチンから生まれるライフスタイル。青豆ハウスの住民共有のピザ窯とか、料理家の細川亜衣さん夫妻のキッチンのある多目的スペース。こんなふうな話が、ぼくの妄想をむくむくと刺激してくれるんだよね。

 

それから、後半の「キッチン家電の未来とレシピ」。

ほんとうは、ことしはいわゆる料理本を多く取り上げたいと思って、先月は三浦哲哉さんの「食べたくなる本」を取り上げたわけで、今月は樋口直哉さんの著書、「新しい料理の教科書」を取り上げようと予定してたんだけど、今回のBRUTUSの特集、「キッチン」があまりにもおもしろかったもんだから、ついこっちに変更してしまったわけ。

でも、その樋口直哉さん、「キッチン家電の未来とレシピ」でひょっこりと顔を覗かせてる。

ことし、料理本を多く取り上げたいと思ったのは、最近、料理の科学がやけに気になってきたからで、そういう興味に火をつけたのがこの樋口直哉さん。で、いろんな科学的アプローチから料理の新しい地平を紹介してくれて、そのための最新の機器とレシピが取り上げられてる。

もっとも、家電のほうはずいぶんと値が張るもんだから、実用的なのはレシピのほうなんだけど、「ラムチョップのグリル、ムガールカレーソース」は似たようなアプローチでカレーを再構築したっていうこともあり、低温調理機の「牛肉の72時間調理」っていうやつも最近ずっと注目してるし(もっとも、ぼくのは去年の11月に紹介したJ・ケンジ・ロペス=アルトの「THE FOOD LAB」の簡便な低温調理だけど)、同様に「サーモンのコンフィ」もこの前試行したとおり。

 

そんなふうに今回の特集、なんだか、やけにぼくの興味の先と同じベクトル。

ま、時代がぼくに追いついた、なんて大それたことを言うつもりはない。時代が気まぐれに舵を切った先に、たまたまぼくがぼーっと佇んでただけっていう感じじゃないかな。

冒頭にも書いたように、「厨房男」っていうブログをやって13年と274日。

特集の冒頭を飾る松浦弥太郎さんの小文は、「家に帰ったら、今日はキッチンで何をしようかなと考えるとわくわくする。」と結んでるんだけど、ぼくもまいにち、相も変わらず、松浦さんと同じように、わくわくしてるんだよね。

 

 

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