厨房男

こどもの頃に欠乏していた食の体験を取り戻そうとする厨房男の喰う・呑む・つくる・・・のはなし
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「誇り高き老女たちの食卓」

2019-07-15.jpgつれあいが、「ヘェ〜、またなんでこんな本を?」と訝しがるのも無理はないと思う。

著者の本間千枝子さんは、1933年生まれだから86歳になられてるはず。女性の歳をとやかく言うのは如何なものかとも思うんだけど、ジェンダー平等の視点から言えばそれもどうかなぁ・・・ということで続けると、ぼくからすればほぼ母と子のような世代感覚。

そうした方の話にぼくが興味を示すっていうのは、ちょっと意外なんでしょう、きっと。正直に言って、ぼく自身も少し意外かなぁと思ったりもしたんだけど。

でも、読み始めるとこれがおもしろくって、やめられないとまらない。

母と子のような世代感覚とはいえ、むろん、うちのおかんとはくらべものにならないほどハイカラなわけで、姉のマダム・ミチコの話や、アリス・ウォータースのくだりなんかは流石というしかない。

でも、半面、やっぱり随所に母世代のような感覚が滲んでるのもたしか。鮟鱇の肝酢和えをめぐっての義母や義祖母とのやりとりを描いた「あっぱればあちゃんの「敵に不足なし」」のくだりはなかなか読ませるなぁと。

それに意外にかわいいところもあったりして、愛猫、茶チビの贈り物のことに触れたくだりも、とてもすてきだなぁ。

 

まあ、何度も書くようだけど、おかんとは全く違うハイカラな女性なんだけど、久しくそうした世代の方と、じっくりとやりとりする機会っていうのがなかったもんだから、よけいにのめり込んでしまったっていうのは、少しはあるんじゃないかな。

でも、この本、やっぱり若い女性に読んでほしいな。

 

それから、これは蛇足かもしれないけど、全12編の話の合間に、6つほどのレシピ(彼女は「レサピー」って記してるんだけど)が挟まってる。

このバランスがとてもいい。そして、それぞれの内容も。ことに「この世のものでないシチュー アラン・サンドラス「古代ローマ風の豚」」はつくるのに2日かかる大作なんだとか。でも、「この世のものでない」という味わい。これはいつの日か、是非一度挑んでみたい。まあ、いつになるかは分からないけどね。

 

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