厨房男

こどもの頃に欠乏していた食の体験を取り戻そうとする厨房男の喰う・呑む・つくる・・・のはなし
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清静明潔

このあいだ、親しい人の卒業記念の宴がありまして、貝塚の深川へ行ってきました。
貝塚には花祥っていうミシュラン2つ星の店があるんですが、ぼく的には断然こっち。
で、料理のことを書く前に、ちょっとお品書きのことを。
この日の品書き。アタマに「清静明潔」、「二十四節気清明」とアリマス。これがクセモノ。
清明という二十四節気の名は、「清浄明潔」という語から出たものだそうで、ここでは「浄」の字を「静」に替えてある。
清浄は清らかでけがれのないこと、清静は清らかで落ち着いていることを表すんですが、この「清静」、老子の思想の中に「清静為天下正」(清静は天下の正たり)っていうのがあって、つまりは王道を説いてるワケ。
だから、深読みすると「清静明潔」ってことばは、王道がはっきりとわかるってことなんかな。

とまあ、前口上が長くなったけど、実際の料理のことを。で、まずは先付のごま豆腐、桜味噌掛け。
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上に乗せてる桜の葉の素揚げを除くと、こんなふう。
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ごま豆腐に桜の花、それにイカの酒煎りとスナップエンドウが添えられてる。
粉引きの器に色合いが綺麗ですね。
で、まずはこいつをクラシックラガーで。
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なんていうか、ここの座敷の和風な趣きにこのラベルがよくあってる。
しっとりとした和風の空間。といっても純和風ではないんですが、大正モダンっていうような感じかな。

それから前菜。これがいろいろあって、いちいち書くのが面倒なんですが・・・
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左上は桜の花として、ぞの隣がサヨリとうるいのお浸し。
それから時計回りに、ホタルイカと花山葵、筍には桜葉の佃煮が添えられてる。
筍は有名な木積の。でも、これがうまいって有名な筍なんやったら、ウチの筍も十分おいしいやんと。
閑話休題。つづきを書くと、桜の花びらの入ったもずく酢。
それから、イイダコの桜煮とうすいえんどうの厚焼き、蕗の梅煮。
・・・とようやく書いたけど、ちょっとにぎやか過ぎるきらいもあるかな。

で、次が吸物。立派な漆器の椀に入ってしずしずと。
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蓋を取ると、葛をうったアブラメにちょんと赤い梅肉があって、それによもぎしんじょうが添えられてる。で、木の芽の香りがぷーんとしてます。

それからお造り。
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お造りは甘エビとタイ、マグロ。
こちらもうつわは粉引きかなぁ。
お酒は画像に撮ってないんですけど、地元の北庄司酒造の「荘の郷」。
これの純米、吟醸、大吟醸と試してみた。
純米のすきっとした感じ、吟醸の清冽な味わい、そして大吟醸のふくよかさ。
ぼく的には吟醸の清冽さが飲み疲れせずにいいんやないかなぁと。

で、さらに焼物。
こちらは織部釉の器に。
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織部釉の器に鰆の酒盗焼。
添え物に菜の花の豆乳チーズがけ。
それにお品書きでは蝶々丸十とアリマス。
丸十っていうのは、島津氏の家紋が丸に十字であることからさつまいものことを言うんだそう。で、蝶々丸十はそのさつまいもをレモンみつ煮にしたの。 

それから、蒸し物。
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甘鯛と筍の桜蒸し、生海苔の葛がけ、五色あられ。
やっぱりこの季節、桜と筍は二枚看板みたいですね。

で、次が揚物。
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稚鮎とたらの芽のてんぷら。それに海老、独活、筍、茗荷の掻き揚げ。
それをレモンと桜塩で。桜塩っていうのはその名のとおり、塩に桜葉の香りをつけたのだそう。やっぱりここでもさくらが活躍。

それから御飯。
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木積の筍を使った筍ごはんにワラビのとろろ掛け。
ちょっとひねりを効かせてあるんですけど、ぼく的には直球で筍だけのごはんを食べたかったよなぁ。

で、最後は果物。
ほうじ茶プリンにイチゴとデコポンの練乳ゼリーがけ。
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というわけで深川の宴。
親しい間柄の少人数が寄って、春の宵に酒を酌み交わすっていうシチュエーション。
桜は先に盛りを過ぎましたけど、まさに千金のひととき。

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