鼻っ柱の強いカレーうどん
カレーをつくった翌日は、カレーうどんっていうのがよくある話。
ひょっとすると、翌日はいろいろとリメイクを試み、そのまた翌日、翌々日のばあいもままあるけど、往々にして最後はカレーうどんに辿り着くんだけど・・・
わが家では、だいたいビーフカレーかチキンカレーの2択っていうのが基本で、カレーうどんにする場合は、どちらかといえばビーフカレーのほうが好み。
ビーフカレーのばあいはカレー用のバラ肉とスジを使うので、最後のほうになるとスジがとろんとなって、その甘みが全体にいきわたる。それをカレーうどんに使うってわけ。
で、今回のもととなったカレーはこんな感じ。
具は下拵えの段階から加えてるたまねぎのほか、じゃがいも、にんじん、しめじ、それに肉。
つくったその日は、それぞれの具がしっかりとその存在を主張し、はっきりとした輪郭を持ってるんだけど、これが煮込みが進むと柔らかくなり、崩れたり、割れたりして混然一体となる。
それから、ちょっと脱線するけど、あと、サラダ。
こちらも今回はビーフ。ローストビーフを一面にトッピング(ちょっと並べすぎたよね)。
その下に隠れてるのは、レタス、トマト、キュウリ、それに今回はロマネスコも。
でもって、ビールを開け、カレーの辛さを味わいながら、ビールをごくりとやる。
さて、そうして初日、二日目とカレーを存分に味わった後、カレーうどんに進むんだけど、ぼく的にひと手間かけたいところが、カレールーとダシを合わせた後、それを漉すっていう作業。
先にも書いたように、煮込みが進むと具が崩れたり、割れたりして混然一体となる。これが二日目以降のカレーのおいしさなわけなんだけど、それをそのままカレーうどんに使うと、なんだかなれの果てがカレーうどんって感じがして。
だから、カレーうどんにする際にはルーとダシを合わせ、一旦それを漉して具をすべて取り除く。そうして改めて薄切りの牛肉とねぎを加えてサァッと煮立たせ、冷凍うどんを加えてさらにひと煮立ちさせる。
スジがとろんとなり、具が混然一体となってその味わいが全体にいきわたる。
そこへ、醤油とみりんで味付けたかつおと昆布のダシを加え、さらに新たな牛肉とねぎの味わいが合わさる。要は3段階の味が重ね合ってカレーうどんのおいしさができてる。
カレーうどんにしてみれば、決して、なれの果てなんかではなくて、反対にカレーは、ここに至るまでのひとつの過程に過ぎないんだと。
それくらい鼻っ柱が強くカレーうどんが主張してるところを想像して、ちょっとニヤリと笑ってしまった。