毎月、月替わりに音楽のことを書いてるんだけど、今月は月替わりでもあるけど、なんと元号替わり。ありていに言えば時代が変わる、その区切り?
で、その区切りに(相変わらずだけど)ビートルズのカヴァーっていうのが、なんとも意味深い。
1. Norwegian Wood / Sergio Mendes & Brasil '66
2. Norwegian Wood / Judy Collins
3. Michelle / The Sandpipers
4. Michelle / The King's Singers
5. Michelle / Luca Colombo
6. Michelle / Ben Harper & The Innocent Criminals
7. Michelle / 鈴木康博
8. In My Life / Jose Feliciano
9. In My Life / Nana Mouskouri
10. In My Life / Goran Sollscher
11. In My Life / Tuck & Patti
12. In My Life / The Munroes
13. In My Life / 藤田恵美
14. Eleonor Rigby / Caetano Veloso
15. Here,There And Everywhere / Jose Feliciano
16. Here,There And Everywhere / Cris Camacho
17. Here,There And Everywhere / Liz Story
18. Here,There And Everywhere / Emmylou Harris
19. Good Day Sunshine / Judy Collins
20. For No One / Caetano Veloso
21. For No One / 小沼ようすけ
22. Tomorrow Never Knows / Monsoon
23. Tomorrow Never Knows / 高橋幸宏
今回も23曲。
でも、オリジナルは、数えてみると8曲だけ。
殊にミッシェルが5曲、イン・マイ・ライフが6曲だから・・・
で、Y氏がおススメなのは、1曲目のセルジオ・メンデスの「ノルウェイの森」と、ベン・ハーパー&ジ・イノセント・クリミナルズの「ミッシェル」。
たしかに、セルジオ・メンデスの「ノルウェイの森」を聴くと、村上春樹の同名の小説も、もう少し違う展開になりそうだね。
それから、ベン・ハーパー&ジ・イノセント・クリミナルズの「ミッシェル」は、このアルバム、いやこのシリーズとしては珍しく、ハードでスピード感のある1曲。
このシリーズ、先月から再開したばかりだから、総括するのはまだ早いけど、なんだかビートルズナンバーをソフィスティケートしたような雰囲気なのかな。
もちろん、オリジナルがソフィスティケートされていないっていう意味ではないんだけど、オリジナルはやっぱり流行に乗せてプレイしていたわけで、カバーはオリジナルをスタンダードナンバーとして捉えてる、その違いはあるんじゃないかな。譬えて言うと、オリジナルが本物の虎だとすれば、カバーのほうは伊藤若冲の描く虎のよう。どちらもリアルなんだけど、オリジナルはその背景となる時代に対する鋭敏さを持ってるけど、カバーにはまた違ったリアリティが備わってるっていうか。
いや、だからカバーがダメだって言ってるわけではないんだけど・・・不易流行って言ったらいいのかな。カバーは不易で、オリジナルは流行。「ずっと変わらないこと」と「変わり続けること」は同じくらいに大切なんだ、と。
で、その不易流行の趣きがあるこのアルバムを、この元号替わりにアップするっていうのは、やっぱり、なんとも意味深いなぁ。
そして、ぼくがこの中で1曲ピックアップするとしたら、12曲目のインマイライフ。平成っていう時代の終わりに。